介護の転職は特別養護老人ホームを選択すべき8つの理由!【設備,働きやすさ,給料編】
【2020年10月3日更新】
こんにちは、特別養護老人ホームの介護福祉士【しまぞー】です。
私の介護歴8年での業態の経験を挙げますと・・・
- グループホーム2か所
- 小規模多機能居宅介護2か所
- 介護老人保健施設1か所
- 特別養護老人ホーム3か所
合計8か所経験しています。
恐らく今の同じ職場の介護職員よりは、多くの施設・事業所を経験しているでしょう。
その為、介護業態別の仕事内容の違いが分かります。
ぜひこれから私と同様介護に転職する中高年50代の方に、役立てればと思ってブログを書いています。
前回の記事で、中高年50歳代の介護への転職は「特別養護老人ホームを選択すべき」と記事にしました。
その理由は「介護技術を身につけてしまえば、とりあえずどこでも通用する介護職として働くことが出来るから」ということです。
【関連記事:特別養護老人ホーム技術編】↓
今回は、特別養護老人ホームを選択すべき理由として、私が経験した居宅系のグループホームと比較してみました。
そこで本記事では、いかに「特別養護老人ホームが働きやすいか」を解説します。
ただあくまでも私の経験による内容であることをご了承ください。
※入浴、洗濯、掃除、食事編等【8つの項目】でその理由を記事にしました。
介護の転職は特別養護老人ホームを選択すべき理由8選
理由①:機械浴により入浴介助が【楽】
特別養護老人ホームは、入居者が100名から140名くらいと大きな規模の施設です。
私の経験でも、他の事業所と比較してこの圧倒的な人数の多さに引いてしまいました。
しかし実際の仕事でいきなり140名の入居者を相手にするわけではなく、ユニット型と言って、10名の入居者のコミュニティの中で働きます。
しかし、入浴介助は、いっぺんに大人数が入浴するため、他のユニットの入居者も介助することになります。
施設の高齢者の入浴に関しては、都道府県の指導により最低週2回は入浴させなければなりません。
140名を週2回入浴させるには、140名✖2回÷週7日=1日40名入浴させなければなりません。
1日何名入浴介助するか?週何日入浴介助するか?これは施設それぞれ違います。
ここでグループホームの入浴と、特別養護老人ホームの入浴介助を比較しました。
グループホーム入浴介助
グループホームの入浴は、個浴(一般家庭のお風呂場)で入居者一人ずつ入浴します。
脱衣場で脱衣から風呂場で洗身、入浴、着衣、整髪まで少なくとも一人30分はかかるでしょう。
午前中の入浴者は、多くて6名です。入浴介助に風呂場の清掃など準備も含めて、3時間はかかるでしょう。
午後の入浴者は、3名で2時間くらいが目安の仕事です。
つまりグループホームではどの施設でも、1日9名くらい入浴介助をしていました。
しかし入浴介助をする介護職員は、1名が基本です。
夏場の入浴介助は汗をかき大変でした。
更衣技術等があまり得意でない介護職員は、この入浴介助の仕事が苦手な傾向です。
皆が避けたい、一番嫌がる介助ともいえるでしょう。
特別養護老人ホームの入浴介助
✅ 特別養護老人ホームの入浴の特徴
- 一日70名の入浴させることが出来る大きな施設では浴室が複数個所(各階に)ある
- 浴室は大きなスペースで10人以上が入ることが出来る
- それぞれの浴室には機械浴と言われる設備が4種類用意されている
- 入浴日には、各ユニットから職員が集合し10名くらいで入浴介助を行う
- 入浴拒否者は最悪3人がかりで洋服を脱がして強引に入れていました
- 入浴拒否者はいます。しかし基本入浴拒否をされる方は少ない
※不思議なのですがこの拒否が少ないのは恐らく周りが同じ行動(入浴)する、心理的な要素が大きいと思います。
【特別養護老人ホームの入浴介助の記事】↓
✅ まとめますと、特別養護老人ホームの入浴介助は・・・
- 「機械浴が導入されている」
- 「大人数の入浴ですが、介護職員も大人数で対応」
そのため、グループホームなどと比べて入浴介助は意外と楽です。
理由②:衣類の洗濯が【楽】
グループホームの衣類の洗濯は?
費用対効果(コスト)のためでしょう、入居者の衣類は施設で職員が洗濯します。
もちろん、洗濯機は2台清潔用と不潔用(汚物汚れもの用)、乾燥機もあります。
しかし、間に合わずそれ以外にも大量に衣類を洗濯していました。
特別養護老人ホームの衣類の洗濯は?
洗濯物は、リネン業者が引き取りクリーニングをかけて、ユニットに戻ってきます。
私が知っている施設では、入居者の衣類をタンスの中にまでしまっていた業者もいました。
介護職員がやることは、入浴者の衣類(ズボン、下着、上着、靴下)ワンセットをズボンで丸めます。それを入居者用の100均袋に入れて用意します。
入浴時、入浴者の車いすのハンドルに引っ掛けて入浴場に持っていくだけです。
中高年50歳代の男性の方は、衣類をたたむ作業は苦手だと思います。
グループホームでは衣類をたたむのは、夜間帯に行います。意外と時間がかかる作業です。
しかし、特別養護老人ホームでは衣類をたたむ作業がほとんどないのです。
【関連記事:居室担当】↓
理由③:清掃作業が基本業者で【楽】
清掃作業とは廊下やフロア、トイレ、居室などの清掃のことです。
グループホームの清掃作業
やはりコスト面で業者が入ることはないでしょう。
夜勤者が夜間帯に居室以外は、ごみ拾い、モップ掛け等廊下、フロア、トイレを清掃していました。
この清掃だけで1時間以上はかかります。介護職員にとっては余計な仕事になります。
特別養護老人ホームの清掃作業
毎日清掃業者が清掃を行うところがありました。
もちろん、トイレなどが汚れたらその場で掃除をしますが、夜間帯に決まって清掃をすることはないです。
【関連記事:ざっくりと特養の仕事内容が書いてある記事です】↓
理由④:下ふきタオルでおむつ交換が【楽】
下ふきタオルとは、おむつ交換の排泄を取り除き、拭く際に使用する専用のタオルです。
グループホームのオムツ交換
おむつ交換の際、おしりを拭く時は、トイレットペーパーを使用しているところがあります。
このトイレットペーパーでは、泥状便(ドロドロの便)、水様便(下痢便)などを拭き取る際、とても大変で時間がかかります。
介助する側も大変ですが、利用者も大変で、羞恥心を感じさせてしまうのです。
特別養護老人ホームのオムツ交換
下ふきタオルという、排泄介助専用のタオルを使っておむつ交換する施設が多いでしょう。
厚めのタオルで、折り畳んであり、使用時は一回一回まくり、きれいな面で拭き取っていきます。
これは、特別養護老人ホームの介護職員にとっては当たり前でも、使っていないグループホームの介護職員には驚きの道具なのです。
汚物が一発で拭き取れる優れものだからです。
もちろん使用した下ふきタオルは、リネン業者が回収しきれいに洗濯して戻ってきます。
ちなみに中規模の特別養護老人ホームに勤めていた時に、下ふきタオルを洗浄する高性能の洗濯機が配備されてる施設がありました。
しかし下拭きタオルと顔拭きタオルが分けられてはいたが、同じような白いたタオルだったため、間違って下拭きタオルを顔拭きタオルに使用していたことがありました。(もちろん区別していましたが)
笑えないですが・・・
【関連記事:おむつ交換の方法】↓
理由⑤:食事がおいしい
グループホームの食事は
- 大手の系列グループであれば、3食を給食業者が入っていて作る。
- 昼食、夕食は業者が作る。この場合が、夜勤者が9名分の朝食を作る。
- 3食介護職員が作る。
それぞれのグループホームにより違います。
ちなみに、小規模多機能居宅介護で3食とも介護職員が作っていた事業所がありました。
昼食の利用者が、その当時Max25名在籍していた時は、社員の分も含めて毎日30名分の食事を作る時もありました。
また私の経験では居宅系の事業所の料理は、あまり利用者から評判は良くありませんでした。
特別養護老人ホームの食事は
介護職員が食事を作ることはありません。
管理栄養士が常勤で在籍しています。
その管理栄養士が、それぞれの入居者の栄養にあった料理のレシピを考え、給食業者が作ります。
違いはそこだけでなく、間違いなく特別養護老人ホームの食事の方が美味しいです。
入居者が一番わかっています。グループホームなどでは、入居者が毎日のように食事がまずいと言っていました。
しかし特別養護老人ホームでは、入居者から食事がまずいと言われる事はほとんどないです。
【関連記事:施設で働く管理栄養士の仕事】↓
【関連記事:施設の調理に関して】↓
理由⑥:給与面
こんなに私が特別養護老人ホームの方が良いと言っています。
しかし、更に給与面でも圧倒的に高いのです。
グループホームの年収
270万円でした
特別養護老人ホームの年収
今の年収は413万円です。
その差143万円違うのです。
【 私の経験した各業態での給料明細】↓
理由⑦:記録はパソコン管理で【楽】
グループホームでの記録
いまだに「手書き」の所が多いと思います。
特別養護老人ホームの記録
記録などの書類作成は、パソコン管理の施設が多くなっているでしょう。
施設での書類作成は、パソコンの方が圧倒的に仕事が早いです。
この件に関しては、実際には一長一短あります。以前記事にしましたので紹介します。
【関連記事:記録はパソコンor手書き】↓
しかもグループホームでは、ご入居者様の様子を2時間おきに書いていた記憶があります。だいたい休憩中に書いていました。
しかし特別養護老人ホームの記録は、日中に1回ケアプランに沿った介護記録を2行くらい書くだけです。
理由⑧:レクリエーションがほとんどない
介護施設業態にもよりますが、グループホームや小規模多機能居宅介護、特にデイサービスでは毎日レクリエーションを行います。
私は特にこのレクリエーションが苦手です。
- 演歌や民謡など歌を歌う
- グループホームでは、毎日散歩をしていた
- カードゲーム、計算ドリルをする
- 貼り絵をする。
- 誕生会を行う
特別養護老人ホームでは、このようなレクリエーションはほとんどないです。
週に1回ボランティアが来てレクリエーションを行う程度です。
もちろん入居者様は、レクリエーションがない事で日中がつまらない生活を送っているかもしれません。
良い事ではないでしょう...。しかし実際には、レクリエーションが苦手な職員は多いです。
【関連記事:特養のレクリエーション】↓
最後に
今回は、働きやすさの面でグループホームと特別養護老人ホームの設備面での違いを中心に紹介しました。
その他にも、比べてみて、グループホームより特別養護老人ホームの良いところを上げると、正直きりがありません。
まとめると、特別養護老人ホームでは、介護に専念できると言えます。
ただひとつ重要なこと、それは間違いなく特別養護老人ホームでは人間関係が悪いです。
特別養護老人ホームの人間関係の悪さを記事にしました。よかったらどうぞ!
【関連記事:介護職員の人間関係】↓
これを正直に記載しておかないと後から「だまされた」と言われるので・・・
しかたないです。どのような統計にも、特別養護老人ホームの退職理由は人間関係の悪さの問題が一番なのです。
他の業種や業態での退職理由の統計では1番に「人間関係の悪さ」というのはありません。
すみません、最後に余計なことでした。
今日はブログを読んでいただきありがとうございます。また宜しくお願いします。
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今日のかわいいワンショット!
のぞかないで!