
こんにちは、特別養護老人ホームの介護福祉士【しまぞー】です。

私は以前、ブラック介護施設に関して過去の実例を3つ上げて記事にしています。
また、ブラック介護施設の特徴と原因を5つ上げて解説しています。
- 絶えず求人情報を出している。
(ハローワークの求人には注意が必要です。無料で求人広告を載せることが出来るためです。) - ブラック介護施設の賃金は、他の介護施設と比べて給料が高い傾向にあります。
- 面接後すぐに内定が出た。
- 有給休暇が取得できない。
- 休日残業やサービス残業が多い。
詳しくは下の記事をご覧ください。読み物としても面白いので、お時間のある時にどうぞ!





今回の記事は、就職活動を失敗しないために、私の経験から介護の業界にはびこるブラック施設・事業所を見極める方法を紹介し、ブラック施設をさらに深掘りしていきます。
まず、ブラック企業について厚生労働省がQ&Aにてその特徴を回答していますので紹介しますね。
厚生労働省においては、「ブラック企業」について定義していませんが、一般的な特徴として、
引用:厚生労働省条件Q&A
① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す。
② 賃金不払やパワーハラスメントが横行するなど、企業全体のコンプライアンス意識が低い。
③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う。
などと言われています。
このような企業に就職してしまった場合の対応としては、第一義的には会社に対して問題点の改善を求めていくことが考えられます。しかしながら、新入社員が単独で会社に問題点の改善を求めて交渉等をするのは現実的には非常に難しいと考えられます。したがって、問題点に応じて、外部の関係機関や労働組合に相談することも有効な手段と考えられます。
私の転職経験の中でも、入社後にブラックな職場環境だとわかり、大変な思いをした経験は多々あります。ただ、上記の特徴とはまた違う内容のブラックな職場もありました。
私が経験したブラックな職場とは、どのような環境だったのかは、過去記事で紹介していますのでぜひご覧ください。



それでは、ブラックな職場を”避ける””見極める””確認する”方法その特徴も合わせて紹介していきましょう。
絶えずハローワークに求人票が出ている施設は避ける


私が参加していたYahoo!知恵袋で言われていたのが、そもそもハローワークに求人を出している企業はブラックの可能性が高いということでした。
その理由が・・・
- ハローワークが無料の求人媒体であるため、お金のない法人ではないのかと勘繰られている。
- 常に求人票が出ているので離職率が高く慢性的な人手不足のブラック企業。
- 求人票が絶えず出ている法人は、給与面など条件が悪い印象。絶えずというよりは、求人票を出しているのを忘れているのかも…
例えば、介護に限らず大手の企業がハローワークに求人を出す可能性は少ないですよね。いつも求人を出していると、常に人員不足のブラック施設なのでは?とのイメージや疑念がわいてしまいます。
Google検索で施設の口コミ,評判を確認し見極める


SNSなどに悪い評判はないか?
Google検索で5チャンネルやヤフー知恵袋、SNSなどで叩かれている企業でないか確認してみましょう。ただ、そのような媒体はウソや嫌がらせ、誹謗中傷も多いので注意は必要です。
口コミサイトの評判を見てみる
転職活動時、ブラック施設を見極める方法として使っているのが、今回ご紹介する口コミサイトの転職会議です。
会員数700万人。サラリーマンの12%が利用している口コミサイトです。
知りたい企業の情報を、その企業で実際に働いてきた経験者の、年収、やりがいスキルアップ、福利厚生、ワークライフバランス、女性の働きやすさなどが口コミ情報として掲載されていて確認する事ができます。
\\転職会議//
労働条件通知書にある契約期間は無期雇用を確認する


契約期間(試用期間)は無期雇用を選ぶべき!
- 有期雇用(期間の定めあり)
-
契約期間が〇〇年〇〇月〇〇日から〇〇年〇〇月〇〇日
の部分に期間が数字で記載される。
使用者側は、この期間が満了すると実質解雇が出来ます。 - 無期雇用(期間の定めなし)
-
契約期間は3か月から6か月等の指定をされますが、契約期間が満了になっても解雇要件に当たるなどの問題が無ければ、そのまま労働契約が継続されます。
まともな法人ならば、気にしなくても無期雇用の契約をしてくれるでしょう。むしろ、世間的に見ても無期雇用でなければ良い人材が集まらないというのが共通の認識でだと思います。
逆に、有期雇用で期間に定めがある契約をするような法人は、過去に労働契約上で問題があったのではないかと勘繰ってしまいます。もし、複数の内定が出ているなら、このような法人は避けた方が良いと思います。
>>労働契約を結ぶ際に気を付けるべき!有期雇用契約か無期雇用か


【現物画像あり】収入の概算見込みでみるブラックな条件例
ブラックな条件例①:給与条件に残業時間が見込みで入っている
下の2つの画像は、過去に面接を受けた際の給与条件の概算を各介護施設に出していただいた時の現物の用紙です。
私が年収400万円と希望を出した際の内容です。
【A施設】労働契約前の概算給与条件


【B施設】労働契約前の概算給与条件


ちなみに、
左A施設の概算年収≒3,760,000円
右B施設の概算年収≒3,900,000円
一見すると、B施設の総額がA施設より14万円高い390万円となりますよね。



ところが、まず見て頂きたいのが残業代。
普通、想定される見込みの残業代などを概算に入れないですよね(笑)入れれば入れるだけ総額は増えますから。
B施設はこの残業代だけで月あたり2万円以上、年収で20万円から30万円は増やして見せています。
ここで実際に働いて残業がどうだったかというと、実際に残業をしていました。特に大変だったのが早番7時から遅番の上りの22時まで通しで働いた時です。単純にその日だけで8時間の残業です。
>>介護にかかわる【労働基準法】を7条選んで解説!介護関係者必見


ブラックな条件例②基本給が低い
例えば、年収の総額が同じでも基本給が高い方が良いのか、賞与(基本給の倍率)が高い方が良いのかと言われると・・・
同じ年収でも基本給が高い方が良いのか?それとも賞与が高い方が良いのか?
A:基本給が高い方が良い。
B:賞与が高い方が良い。
今後の給料アップのためには、どちらが高い方が良いでしょうか?
このような回答になりますが、左の画像はA施設の基本給155,000円。B施設の基本給は181,000円と大きく違いがあります。



当然、総額が同じでもB施設の方が、給料が下がるリスクが少ないため、安全と言えるでしょう。
逆に、A施設の基本給155,000円は、計算上首都圏の最低時給を下回っていると思います。給与の条件面でブラックの香りがしますよね。
>>私のグループホームと特別養護老人ホームの給与明細の記事です。参考までに


ブラックな条件例③:残業の回数が多い
概算で労働条件を出してもらった際にもう一点気を付けて欲しいのが、残業の回数。4回.と6回を比べると、回数の少ない4回の方が良心的です。
なぜかというと、ロング夜勤だとして月の夜勤回数は多くて8回程度でしょう。4回の条件ならあと4回分の給料が増える見込みがありますよね。逆に6回との記載ならば、提示の段階で夜勤回数を4回よりも2回分増やして、金額を多く見せられていると言う事です。


ブラック施設を見学・面接で見極める


ブラック施設を見学で見極める



ブラック企業を見極めるために、面接時には、ぜひ施設見学を申し出て頂きたいです。
施設見学で確認すべき内容は、私が介護の三つ星コンシェルジュ様のメディアにコラムとして寄稿した『介護への就職・転職活動は施設見学を行うべき!確認すべきポイントを解説します』にまとめています。



特に気にすべき点は、フロア内の衛生面(整理・整頓・清潔・清掃)と職員の身だしなみを見て頂ければと思います。
詳しくは記事をどうぞ!
Twitterで記事を紹介したところ施設見学の重要性について
リツイート頂きましたのでご紹介します。
ブラック施設を面接で見極める
私の面接での経験でブラックだなーと感じた内容をご紹介します。
過去、Twitterで下記のような面接での経験をtweetしたので紹介します。前提として介護の施設では、夜勤時、2階建てならそれぞれの階に夜勤者を配置しています。
Twitterでの限られた文字数での内容なので、もう少し状況を詳しく説明すると、その介護施設の面接担当者に、その施設は2階建ての建物でありながらも夜勤は一人対応だと言われました。
そして、その理由があり得ないのです。その面接担当者は、「うちの職員はみな注意力を鍛えている」と自慢していたのです。
態度も横柄でしたし、実際いくら耳が良くても、1階で見守りしていた時に2階で入居者が倒れた音を聞いて駆けつけても間に合いませんよね。
かなりヤバい施設としか思えませんでした。



実際、このような施設、事業所はあるわけで、面接でしっかり見極めるために面接官の話の内容や態度にまで注視しなければなりません。
また、面接では交通費やユニフォームの福利厚生面に関する質問を1・2問質問してみて、その回答をはぐらかすようなら少し危険ですね。
また、即日内定が出るような企業は、よほど人手が足りないのかと勘繰ってしまいます。
>>面接・見学で,良い介護施設の職場環境を見極める11のチェックリストを公開!


>>介護へ転職する際,面接で聞かれる【質問と採用への対応策6選】


ただ、なかなか施設見学や面接でブラックなのか完全に分かるとは言い切れません。



そこで、入職後ブラック施設と気が付いた、もしくはブラックではないのかと悩んでいる方に向けて、どのような施設がブラックなのか?紹介しましょう。
入職後ブラックな職場なのかを確認,見極める方法


サービス残業の有無
入植後、直ぐに分かるのはサービス残業の有無です。もちろんサービス残業は労働基準法違反です。
私が経験したサービス残業は、終業時間が来たら一旦タイムカードを切る。そこからは残業代を払いません。という施設がありました。
早番・日勤・遅番の終業時間が来たら全フロアー一斉に『早番の終了時間を迎えました、タイムカードを打刻するように』と館内放送があるのです。
タイムカードを打刻漏れしている職員は、1カ月単位で掲示版に名前を晒されます。
そこでどうしても残業をする人は、残業申請書を提出するのですが、残業をするハードルは高く実態はサービス残業をしてしまう職員が多い施設となります。
さらにサービス残業に関して知りたい方は下記過去記事にまとめているので良かったらご覧ください!
>>【サービス残業】介護職員の不払い残業に関して,原因ベスト4その実態


有給休暇の取得状況をシフト表で確認する
有給休暇に関しての法律
就労後6か月経過すると年次有給休暇(半年就労後10日間)が付与される。
※パートに関しても週所定労働日数によって1日から4日間付与されます。
更に1年経過後有給休暇を新たに11日間付与。
最大で6年半経過後、20日間付与されます。
労働基準法が改正され、2019年4月から、全ての企業において、年次有給休暇が付与される労働者に対して、年次有給休暇を付与した日から1年以内に5日分、使用者が時期を指定して取得させることが義務付けられました。
詳しい付与日数などは厚生労働省の有給休暇の付与日数に関する内容を記載されたサイトをどうぞ
では、どのように職場の有給休暇の取得状況を確認するのかというと・・・
上記の通り施設は職員に対して年間最低でも5日間は与えなければなりません。1ユニット5人の職場ですと25日間はシフト表に誰かが有給休暇をとっていますよね。
会議で職員が劇詰めに合っている
介護の業界では数値目標がないためあまり見たことはないですが、会議などでしつこく怒られる、ターゲットにされている職員がいる。
このような職場もブラックの可能性が高いです。このような状況が続くとやられている本人は精神的にきつくなります。



病気になる前に退職、転職を考えた方が良い例と言えるでしょう。
ブラックな職場から逃れる方法
退職代行を利用する
自身がブラック判定し相談する人もいないなどにおちいっていてる、退職を希望するなら退職代行を利用する手もあります。
>>介護職員が退職時に退職代行を利用するメリット・デメリット


直ぐにでも辞めたい方には退職代行を利用するのがおすすめですが、お金をかけたくない、多少時間のある方には無料の弁護士相談などもあるのでご紹介します。
弁護士に相談する
弁護士YouTuber岡野武志さんの動画を紹介します。
>>介護職員が退職する際の「手続きと注意点」を詳しく解説!退職理由記事付き


【無料】ブラック施設を避けるために介護の転職エージェントを利用する


転職エージェントは登録から利用まで全て無料です。エージェントの担当者から、就職希望先の情報を得るだけの利用でももかまいません。



ブラック施設を避ける、見極めるために私がおすすめする転職エージェントは”しろくま介護ナビ【旧称ハートフル介護士】”です。
「有給が取りやすい」「残業が少なめ」「パワハラなし」の職場を紹介
なぜ、しろくま介護ナビをおすすめするかというと、今回取り上げた記事のようなブラック施設を紹介しない
ホワイト施設【職場環境が良い施設】を紹介する転職エージェントだからです。
\\介護職のためのホワイト企業への転職・就職サポート【しろくま介護ナビ】//
>>さらに詳しく【しろくま介護ナビ】を知りたい方は下の詳細記事をご覧ください!


また、転職エージェントを2・3社掛け持ちで利用するのも、かしこいエージェントの利用方法です。
下の記事では介護職の転職エージェントをランキング形式で紹介しています。
転職エージェントにはそれぞれの強みや特徴があるので、内容を詳細に比較した記事をぜひご覧ください。


今回の記事の執筆で参考にさせて頂いた私のブログ仲間アパレル業界のブログ【ぴっか流】を運営しているぴっかさんを紹介します。
ぴっかさんは、アパレル企業で経験を積み、今は独立しコンサルタント業で活躍されています。


今日はブログを読んでいただきありがとうございます。また宜しくお願いします。
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