介護職員が辞めていく施設の管理者は優秀です。この主張を深掘りします
【2021年11月12日更新】
こんにちは、特別養護老人ホームの介護福祉士【しまぞー】です。
先日私はTwitterでこの様なツイートをしました。
なぜ介護施設では、マネジメントが出来ない管理者がのさばるのか?
特養は入居待ちがいるので稼働率は良く、売り上げは下がらない。職場環境が悪い施設なら、職員が勝手に辞めてくので人件費が低下する。
結果、運営者としては、利益が上がり優秀な管理者になります。
#介護 #t転職 #50歳 #中高年— しまぞー (@junguile) July 10, 2019
内容を要約すると売り上げが上がらなくても、人件費が少なくなれば利益が出る。
つまり、施設(特別養護老人ホーム)で、介護職員が辞めると利益がでる構造が問題という事です。
ではなぜ主題のようになるのか?その答えをお話しする前に、私が勤めている社会福祉法人特別養護老人ホームの特殊性について解説します。
社会福祉法人(特別養護老人ホーム)を知ることによって、主題の「職員が辞めていく施設の管理者は優秀」という事が理解していただけると思います。
面白半分、ざっくりと読んでいただきたい記事です(^^♪
特別養護老人ホームを運営する「社会福祉法人」とは
まず特別養護老人ホームの運営者は、社会福祉法人です。
これが厄介な法人格なのです。
少し社会福祉法人に関して説明します。
途中、わかりずらいと思われた方は申し訳ないですがこの章は飛ばしてください。
社会福祉法人は、社会福祉事業として特別養護老人ホームを運営します。
社会福祉法人は補助金の交付や法人税が免除されるなど税制面での優遇措置を受けることができます。
なぜ、社会福祉法人が存在するのか?
日本は超高齢化社会を迎えまするにあたり、その為の社会福祉事業を国がになっているだけでは、対応しきれません。
その為国は、社会福祉法人に税制面で優遇処置(法人税や相続税)をすることによって…
「社会福祉法人は国の役割(福祉事業)を担う」
つまり、国が社会福祉かかわる負担を少なくするため、社会福祉法人に税制面で優遇させて運営させているのです。
また特別養護老人ホームは、月額の入居費用がとても安いため、100名待ちなど人気があります。
突然ですが、特別養護老人ホームの収益の仕組みを解説します
(もう少しですお付き合いください)
特別養護老人ホームの売り上げは
住居費+食費+介護報酬(介護度による施設サービス費)+加算です。
そして稼働率です。
ホテルに例えて売上と稼働率の関係を簡単に説明しますと・・・
10室1万円なら合計10万円、この数字はすべての部屋が埋まっていた場合です。
しかしこのホテルでは9部屋利用されていた。
その場合稼働率は9割つまり90%になります。1割分が空室で利用可能だったのです。
以前より特別養護老人ホームの場合”入居待ちが100名いる”と言われていますね。
- 極端に言えばうまく満室を続けていたならば稼働率100%。
- 更に入居者の要介護度が5にほぼ近ければ、施設サービス費もほぼMax。
この場合、施設はこれ以上売り上げを伸ばすことはできません。←ここ重要です
では、次に民間企業と社会福祉法人の利益について解説します。
民間企業の利益の場合
利益を求めています。物を売って売り上げを伸ばし利益をだします。
民間の企業はその利益を株主に分配し、さらに規模を拡大する。
民間の企業は規模を拡大するためにその利益を使って、他の商売を始めてもいいのです。
どんどん売り上げをあげるために規模を拡大し、更に利益を生み出せます。
社会福祉法人(特養)の利益の場合
社会福祉法人は、株式会社ではないので株主はいません。売り上げをあげ利益を出すのは良いです。
しかしその利益は他の商売に使うことはできません。←みなさんは、上が、ふところに「ぽんぽん」してないのか?
知りたいでしょうが、その件に関してはリンク先に記載があります。
利益が出ても、あくまでも同じ社会福祉事業のためにしか使う事が出来ないのです。
数年前に、特別養護老人ホームの内部留保が問題になりました。
ようは、使うことができない介護報酬が法人内で、たまりにたまっていたのです。
国は、特別養護老人ホームの内部留保を削るために介護報酬を引き下げました。
介護報酬を引き下げるとは?
例えば1人一日当たりの施設サービス費【介護報酬】が600円だとすると550円に引き下げたのです。
ここでお気づきだと思いますが、介護報酬の単価は国が決めています。
- 売り上げが国に握られている
- 入居待ちがと切れないため稼働率が高い
そのため特別養護老人ホームでは、部屋数を増やす事が出来ないため、売り上げを伸ばすことができないのです。
特別養護老人ホームでは、お客(入居者)を集めるための努力はほとんど必要ないのです。
つまり、管理者(施設長)に営業努力は必要ありません。
✅ さらに特別養護老人ホームと民間の一般企業を比べてみると・・・
一般の企業では、物の価格を独自で決定することができます。
特別養護老人ホームでは、売り上げの介護報酬の単価は国が決めています。
民間企業では、集客のため「広告宣伝費を使ってキャンペーン」を打つことができます
特別養護老人ホームでは、集客のため「おむつ交換キャンペーン」 と題して、独自でサービス単価を変更できません。
「なら利益も同じだろ」と言われるでしょう。
しかし、利益を増やすことはできるのです。
どのようなときに❓
職員が辞めていけば、人件費が少なくなり利益が増えます。
離職率,退職者が多い施設の管理者は優秀?
つまり私のツイート通り、職場環境が悪く職員が辞めていく状況でも利益が増えます。
理事長などの運営者にとっては利益を出す優秀な管理者(施設長)となります。
売り上げを伸ばすことを考えないで済む管理者(施設長)。
正直こんな管理者おいしすぎです。
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