こんにちは、特別養護老人ホームの介護福祉士【しまぞー】です。
- これから介護職に転職しようと考えている方に向けて、介護の職業の給料がなぜ低いのか?について、5つ原因を上げて解説します。
- また最後に、給料をアップさせるための記事を5つご用意しました。
まず、前提として介護の事業費の7割近くが人件費という事実があります。
つまり、介護事業の経営では人件費を上げた場合、利益の低下に大きく影響してしまうのです。
そして、介護関係のうわさでよく言われる介護職の低賃金の問題になります。
私の知っている限り、施設などの昇給は年に数千円です。役職手当が付いたとしても、毎月の資格手当が1万円程度です。
では、実際にほかの産業と比較すると、どのくらい年収が違うのか?国税庁の統計を見てください。

全産業=4,216,000円に対して
医療福祉職=3,885,000円、その差は約33万円です。
データは医療職も入っているので、介護職の実際の給与はさらに低いのが現状でしょう。
それでは、なぜ介護職の仕事の給料が低いのか?5つの原因を挙げて考察します。
①:介護の売り上げ【介護報酬】が国により操作されている

はっきり言って介護職員の給料が低い、または上がらない原因は介護の売り上げ【介護報酬】これが一番の理由です。ほかの原因も上げますが、この介護報酬の仕組みが大きな原因です。
介護報酬とは・・・
介護報酬とは、一般企業でいうところの売り上げの事で、利用した介護サービスの報酬のうち、9割が公費、1割が利用者負担と決められています。(利用者の収入により2割、3割負担)
本記事で読む介護職の給料が低い原因は、この介護報酬の見出しの内容で全て片付けることが出来てしまいます。
介護の売り上げ【介護報酬】が国によって決められているとは・・・
- 訪問サービスなら身体介助を30分でいくらと決められている
- 施設サービスなら1か月のサービス費は介護度によって決められている
- 特別養護老人ホームでは食費、宿泊代も決められている
- サービス単価を施設事業所が勝手に上げることは出来ない
国が3年に1回行う介護保険制度の改正により、介護報酬の単価は操作されています。
その為、介護保険制度の改定のたび、儲かっているサービス業態が狙われ、単価を下げられているのが介護保険制度の改定の歴史でしょう。

介護報酬を上げる方法が全くないわけではありません。
- 介護度が高い利用者を選別し入所させ介護サービス費を上げることができる。
- 加算を多くとる。
※加算とは何かというと多数ありますが、例として特定処遇改善加算というものがあります。加算を取得するには一定の条件があり、それをクリアすると利用者に別途請求ができます。
>> 特定処遇改善加算の記事

②:介護施設・事業所は入居定員、利用者定員の上限がある

スケールメリットがあまりないのです。
介護施設は、ホテルと同じで客室の利用者数の上限が決まっています。←あたりまえ
増設出来たとしても、同じサービスを提供しなければならないので、介護職員の一人当たりの生産性はあまり変わりません。
つまり、グループ法人で施設を増やしても、なかなか介護職員の給料を上げる要因とはならないのです。
介護事業所のデイサービスや訪問サービスも定員の上限があるため、施設と同様でしょう。
ここで気が付くのが・・・
- 介護報酬の単価が決まっている
- 施設・事業所に客の定員がある
この2点で介護職員の給料が上がらないことがお分かりいただけるでしょう。
③:介護士の労働の人事評価があいまい

私は飲食業の経験がありますが、一般企業では給料を上げるのに人事評価によるところが大きいでしょう。
一般企業における人事評価の要因として
- お客様を増やした
- 売り上げを伸ばした
- 利益を伸ばした
一般企業では、このような個人の評価は数値としてあらわすことが出来、その要因までわかることが多いでしょう。
私の経験でも、仕事が出来るサラリーマンは、どこに転勤・移動しても、売り上げを伸ばし実績を作っていました。
もちろんそのような方は、人事評価がよく、出世が早かったですね。
しかし、介護はこの介護職員の評価の基準があいまいで、なかなか結果を数値としてあらわすことが出来ないのです。
>>介護事業で介護職員に対する成果主義での評価制度がなぜ根付かないのか?経験をからめて解説


④:介護のスキルが高くても評価しづらい

例えば『この職員はコミュニケーションスキルが高いな』と上司・周りが思っても、出来不出来を数値として評価するのが難しいのです。
介護のスキルの一つである介護技術に関しても同様です。もちろん職員によって「早くて、丁寧」という違いは他者からでも解ります。
ただ、それが給料を上げるための数値として評価するのが難しく、給料に反映されない要因の一つです。

⑤:介護職は基本給が低い

新人・経験者に限らず介護職の基本給は低いです。私の経験でも
- 資格なしで13万円から15万円程度
- 介護福祉士の資格を取得していて、16万円から18万円程度でした。
時給換算すると900円です。関東圏なら最低賃金ギリギリの金額でしょう。
ただ、介護職の場合は基本給以外に・・・
- 夜勤手当
- 残業手当
- 処遇改善加算
- 特定処遇改善加算
- 住宅手当
- 資格手当
など、基本給以外の各種手当てにより、月収の総額が30万円近くまでいく感じです。
年収を考えた場合、賞与の額は(基本給の何か月分)基本給に影響されますよね。
その基本給が低いわけで賞与の額は少ない。また、賞与の特性上、基本給とは違い、「削減が容易」なのも介護職員を不安にさせる要因でしょう。
また、別な角度から見れば、基本給が少なくて賞与が多い場合は、結果的に賞与何か月分と多く見せることができますよね。
例えば、同じ賞与の金額が50万円でも、基本給が50万円なら『1か月分』、基本給が25万円なら『2か月分』になります。
- ここで問題です同じ年収でも
①基本給が高い方が良いのか?
②賞与が高い方が良いのか? -
解答
①の基本給。理由を2つ上げます。- 賞与は企業の業績給なので業績次第で大きく変動します。しかし、基本給を大きく下げることは出来ないのです。ハローワークに確認したところ、10%程度の基本給削減は問題ないと言われました。
- 賞与は基本給をもとに算出しています。そのため”賞与2か月分”とした場合、基本給が高い方が、賞与の上がる額も高くなるのです。
給料をアップさせる方法5記事紹介

給料(賃金)アップ関連の私の過去記事をご用意しました。良かったら読んでください!
まとめ
介護の職業は、経験や年功序列で給料が上がっていくシステムではないでしょう。
それが介護の離職率を高める要因でもありますね。
また、国家資格である介護福祉士を取得しても、資格手当が付きはしますが人事評価につながっているかというと疑問です。
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>>【転職体験談】介護の転職エージェントを利用する前に読んで欲しい3記事

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