こんにちは、特別養護老人ホームの介護福祉士【しまぞー】です。
施設で生活している高齢者取ってお食事は1日の中でも特に楽しみの一つです。
しかし入居者の中には身体の不自由、認知症から食事を自身で食べられない方がいます。そのような入居者には介護職員が食事介助をします。
今回は食事介助について私の勤める特別養護老人ホームでの方法を詳しく解説します。
介護施設での食事介助の介助方法
食事介助の対象者
食事介助を必要とされる方はおおよそ要介護度は4以上、ほとんどは要介護度の最高ランク5でしょう。ただ要介護5でも多くの方は自立で食事は出来ます。
私の勤める特別養護老人ホームでは1ユニット10名に対して3.4人の方が食事介助を必要としています。
食事介助の介助者の位置
介助を必要とする2人の入居者を食事介助する場合は、テーブルの右左に入居者を配置します。介護職員はその間テーブルコーナーに丸椅子を置き介助を行います。
この場合右側なら一人の介助同様右手を使って自然に料理を運べます。
では左側の要介助者の食事介助はというと、ほとんどの介護職員はやはり右手を使います。
ただ料理を運ぶ時にスプーンを持つ右手は入居者の口へ正面から運ぶことは難しいです。入居者から観て顔の左からスプーンを運ぶ形になります。
その為手首をひねりながらの方法となり介助しにくいのですね。
なかなか口を開けてくれない、食事介助が難しい入居者を左側に配置させて、右側には口を開けてくれる介助しやすい入居者を配置します。
そうすると、食事介助をしやすくなります。
ただ私は食事介助を教わった方には、右手ではなく左手を使うよう指導されました。
最初は利き手でない左手を使う方法はとても介助しずらかったです。
しかし、慣れればこの方法は入居者にとっても自然な食事介助になります。
食事前には口腔体操を行う
✔ ちょっと待ってください!忘れてました。
食事の前には、入居者の方に口腔体操(嚥下体操)をしてもらいます。口腔体操(嚥下体操)を行います。
✔ なぜ口腔体操を行うかというと、、、
食事前に口の体操を行う事によって、口が動くようになり食べ物を飲み込みしやすくなります。
このイラストはこちらのサイトよりお借りしました。
はじめよう!やってみよう! 口腔ケア | ご家族で介護されている方、介護職の方のための口腔ケアをご紹介します。
食事介助の方法
食事介助の準備
①:エプロンをする(入居者様の衣類が汚れないようにエプロンをします。)
認知症だから分からないだろうなどと思ったら大間違いですよ‼
②:入れ歯を必要とする方は入れ歯を入れる。
③:今日のお食事メニューを入居者様に説明します。
④:お声かけはとても重要です。
食事介助の方法
たまに見かけますが、黙って食事介助をしている方います。しかし介護では、利用者様に常に何をするのかお知らせ(声かけ)してから介助を行います。
①:お声がけする事によって、入居者様は認知症でもお口を開けて頂ける。
②:お声がけを介護職員が皆行っていれば、入居者様は自然と食事をする事を理解する
③:一回の量は入居者様に合わせる。
スプーンの半分くらいの量が基本だと思います。食事介助はとても危険を伴う事を認識してください。
④:主食、副食、水分と順番づつ提供する。
一回一回「これはお魚です、ご飯ですよ」とお声がけをしています。
⑤:お口が汚れたら、すぐに拭きます。
誰だってそうですよね、汚れたら気になってしょうがないです。直ぐに拭いてあげましょう。
⑥:必ず、飲み込みの確認を行ってから次の料理を提供する。誤嚥が怖いからです。
⑦:食事が終わったら口腔ケア(歯みがき)になります。
食事介助の方法は以上になります。
✅ 食後の服薬介助についての詳しい考察記事は下の記事をクリック!
【関連記事:誤薬を考察】
その他の食事の方法:食事の補助具・水分量について
視覚障害者の入居者様がお食事を楽しんでいただく方法として、時計の文字盤に見立てた「クロックポジション」という方法があります。
食事介助におけるクロックポジションとは
テーブル上でおぼんにのった献立を、「○○さんの左手9時方向がご飯です。奥側12時方向がお魚です、右手3時方向が味噌汁です」のように説明します。
熱いものや汁物などは、触って位置を確認していただきます。
写真はレオパレス21グループの介護サービスあずみ苑様からお借りしました。
食事の補助具
補助具(お皿)
補助具(スプーン)
補助具(コップ)
流動食用具【楽々ごっくん】
なかなかお口が開かない入居者様に利用する優れものです。
写真はアビリティーズよりお借りしました。
https://my.abilities.jp/lifecase/fukusiyougu-guide/shokuji/
✔ 食事介助中は周りの入居者様の見守りも忘れずに‼
水分摂取量について(私の施設では)
✔ 水分摂取は重要です1日当たり、1400mlくらいが目安です。
朝食時:200ml、10時:水分補給200ml、昼食時:200ml、おやつ時:200ml、夕食時:200ml、その他200ml 合計1400ml。
✔ 飲み込みの悪い方にはとろみをつけます。トロミ―ルと言う商品が有名です。
✔ 更にゼリー状にする方もいます。ゼリーメイクと言う商品です。
食事介助の過去記事はこちらからどうぞ!
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