
こんにちは、特別養護老人ホームの介護福祉士【しまぞー】です。
介護の三大介助は(排泄介助)(入浴介助)(食事介助)と言われています。

今回は、三大介助の一つである、入浴介助,機械浴の種類とそれぞれの介助の流れを中心に解説します。
また、機械浴の紹介と共にそれぞれの動画をご用意いたしました。なお、動画の中の機械浴は、あくまでも複数ある機械浴の種類の中のひとつです。
この記事の内容は、あくまでも、私の経験上での内容になります。
この記事でわかる事
私は、グループホームや小規模多機能居宅介護の業態と、特別養護老人ホームの施設系の業態での就労経験があります。
この2つの業態の入浴の違いについて、表を用いて紹介します。
(表内の数値は、あくまでもおおよその数値です。施設により違います。)
グループホーム | 特別養護老人ホーム(介護施設) | |
入居人数 | 1ユニット9名 (2ユニット) 合計:18名 | 1ユニット10名 (施設全体10ユニット以上) 合計:100名から150名程度 |
1日の入浴人数 | ユニット当たり 7名から8名程度 | 70名程度(施設全体) |
入浴介助者の人数 | 1名 | 10名程度 (ユニット当たりヘルプ1名) |
1週間の入浴日数 | 2日から3日 | 2日から3日 |
※ユニットとは、一つの居住空間10名(少人数)ほどの入居者様の個室のことで、従来の大人数の施設との差別化を図った生活スタイルです。入浴には機械浴と言われる設備があります。
では、どちらの入浴介助が身体的に楽でしょうか?
私の回答は、特別養護老人ホーム(介護施設)の方が楽です。
みなさんはどうでしょうか?
介護施設の機械浴,入浴介助の流れ


各ユニットは曜日により、その日の入浴者が決められています。


入浴者の衣類の準備


入居者の衣類準備
「シャツ」「上着」「ズボン」「くつした」「タオル」「バスタオル」
下着は「パンツ」or「おむつ」「パット」
これらをズボンでくるみ、手さげ袋に入れます。
機械浴の種類と対象者
- ストレッチャー浴(寝台浴):立位が取れない全介助の方
- チェア浴(座浴):歩行は出来ないが、つかまり立ちで立位が取れる方
- リフト浴:手引き歩行が出来る方
- 個浴(銭湯並みの浴槽スペースです):手引き歩行、もしくは自立歩行が出来る方
この設備が各階に用意されています。
入居者様がどの入浴設備を使うかは、それぞれのADL(日常生活動作)により決められています。
介護施設の入浴介助の流れ
特別養護老人ホームの入浴介助は、どのような流れで行われているのか説明します。
- まず、入居者のバイタルサインを計測します(体温、血圧、脈拍)その数値が異常であれば看護師に連絡します。
- 入浴者の衣類を持って入浴場に誘導します。衣類を入れた袋を車椅子のハンドルに引っ掛けて運びます。
- 入浴室に誘導したら、更衣介助者が入居者の衣類を脱衣していきます。
- 更衣介助は私の施設では看護師が行っています。
医療従事者が入居者の肌を見て、傷、あざ、剥離、褥瘡等の痕がないかの確認をするからです。 - 浴椅子に座ったら足浴用のバケツに足を入れて頂きます。
- シャワーの温度が温かくなったら、まず入居者様の手で温度を確認して頂きます。
- 最初にシャワーをかける際は、心臓から遠い足もとに当てます。
心臓にショックを与えるのを避けるためです。いきなり心臓に近い上半身にシャワーを当ててはいけません。 - じょじょに上半身にお湯を当てていき、シャワーの温度に慣れて頂きます。
- 頭から洗います。その後顔を洗い、タオルで頭と顔を拭きます。
- 背中から首→手→胸→足(足裏含む)→別タオルにて陰部を洗います→そこで一旦、シャワーで体の泡を落とします。入居者に立っていただき、おしり、肛門を洗います。
- 入浴時間は3分から5分。
- 浴槽から出たら「かけ湯」(シャワーを体にかける)をします。
- 新しい衣類に着替えます。
- 整容・・・頭をドライヤーで乾かします。足の指の間を中心にドライヤーで乾かします。
- ユニットに着替えた衣類を持って戻ります。
※自立支援の観点で、自分で出来る事はやって頂くのが基本で、出来ないところをお手伝いします。


機械浴の種類別入浴介助:手順
私が経験した介護施設の各浴室には、上記に上げた3種類の機械浴と個浴の入浴設備があります。
それぞれ説明します。
機械浴:ストレッチャー浴


写真の商品はSAKAImed様よりお借りしました。
(足が不自由で立つことが出来ない入居者用)
最初は、 写真手前の台と浴槽の人が載っている台が合体しています。
ストレッチャー浴の入浴の手順と流れ
- 車椅子の方の上半身の衣類を脱衣します。
- 車椅子からストレッチャーに移乗(乗せ換える)介助します。そして下半身の衣類を脱衣します。
- 後はほとんどが「入浴介助の流れ」と同様です。
- ストレッチャー浴の対象者は全介助(全ての動きを介助する)になります。
- ストレッチャー部分を浴槽に合体させ、入居者の載る台の部分だけ浴槽の上に移動させます。
- そしてリモコンにより浴槽が上がっていき体が浴室内に入る仕組みになっています。
ストレッチャー浴の動画
※あくまでもストレッチャー浴のひとつです。動画は社会福祉法人蓬莱会様からお借りしました。
機械浴:チェア浴(座浴)


(縦の補助手すりにつかまり立ちが出来る方用)
写真浴槽に入っているのが浴用イスです。
チェア浴の入浴の手順と流れ
- 車椅子で上半身を脱衣します。
- 入居者に、補助手すりにつかまり立ちをして頂き、その間に下半身の衣類を下げて、車椅子から浴用車椅子に乗り換えます。
- (※①)この部分は重要で介護士の力量が問われます。
- 瞬時に判断しなければ転倒事故になります。
- 乗り換えたら上半身の衣類を脱衣します。
- 写真後ろにお湯を張るシンクがあります。
- 空の浴槽に入居者を乗せた浴用車椅子を入れます。
- 扉を閉めます。
- シンクの(お湯を張るボタン)を押して一気に浴室に入れます。
(ものの30秒くらいで浴槽内にお湯がたまります) - 退浴する際は(お湯を抜くボタン)を押すと一気に浴槽内のお湯がシンクに入ります。
- 空になればドアを開け退浴することが出来ます。
(※①)↓
- 対象者が立位をしっかり取れるのか?
- つかまり立ちが何秒耐えられるのか?
時にはその場で判断が必要になります。
チェア浴の動画
※あくまでもチェア浴のひとつです。動画は、にのみや恵正会様にお借りしました。
機械浴:リフト浴


写真浴槽の横にあるのが浴用イスです。
リフト浴の入浴の手順と流れ
- 車椅子で上半身を脱衣します。
- 車椅子をほぼリフト浴の前に着けて歩く。もしくは、介助者による手引き誘導でリフト浴の車椅子に乗り換えます。
- 乗り換えたら下半身の衣類を脱衣します。
- 写真の浴用車椅子がリモコンにより上昇し、次に右に動き浴槽の上に位置します。
- 下にさげるボタンで浴槽に入れます。
- 退浴はその逆にリモコンを押します。
リフト浴の動画
※あくまでもリフト浴のひとつです。動画はデイサービスかわせみ様よりお借りしました。
今日は入浴介助についてご紹介させていただきました。この記事はあくまでも私の経験です。施設により、設備や入浴介助方法が違う事をご了承ください。


個浴
施設では個浴の呼称を一般浴とも言います。
この動画は teamforestsendai様よりお借りしました。
>>下の記事では、今回の入浴介助と同様の11の介護技術を、画像解説してまとめています


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