衣類の更衣介助の基本,脱健着患を画像で解説!丸首(かぶり)
こんにちは、特別養護老人ホームの介護福祉士【しまぞー】です。
今日は介護技術の解説を行います。
✔今回の介護技術の画像解説は上着の更衣介助,丸首(かぶり)の脱健着患
まず前提として右手が麻痺(まひ患側)です。
衣類の着脱の際に重要なことは、脱健着患(だっけんちゃっかん)です。
介護技術の更衣介助【脱健着患】とは
服を脱がせるときは
最初に動かすことが出来る(健側)から脱いでいただきます。
そうすると(健側)が脱げたら、健側の腕を使って、動かすことが出来ない(患側)
を脱がすことが出来るからです。
服を着させるときは
最初に患側を着ていただきます。なぜなら動く範囲が少ない患側を先に着させて、動く範囲が大きい健側を着れば更衣が楽なのです。
介護技術,更衣介助:服を脱がせる【脱健着患】方法
衣類の脱健着患【衣類の脱衣:①】
利用者のみごろ(ウエスト部分)を、たくし上げて(まくり上げる)いきます。
なるべく利用者自身で、健側の腕を使ってもらいます。
衣類の脱健着患【衣類の脱衣:②】
利用者の背中から、服を両手で肩まで引き上げていきます。
衣類の脱健着患【衣類の脱衣:③】
まくり上げた服を健側から肩とひじと順番に服を脱がせて(抜く感じ)いきます。
✔注意点:お年寄りの体は「可動域」(動かせる範囲)が少ないです。無理に腕を動かすと骨折の大事故の原因になります。
衣類の脱健着患【衣類の脱衣:④】
利用者にひじを後ろに引いていただけると、楽に脱がせることが出来ます。
衣類の脱健着患【衣類の脱衣:⑤】
次に首の部分の服を脱ぎます。
みごろ(ウエスト部分)と襟元(首の部分)をまとめて持ってもらいます。
※服を小さくまとめると、体から抜きやすくなります。
利用者に顎を引いていただきます。
介助者は利用者の首のうしろから両手で服を持ち、手前に引き首から服を抜きます。
襟元(首)の部分の服の範囲は狭いです。
利用者の健側の手で「みごろとえり元」を下にさげるように広げていただくと、服を首から楽に抜くことが出来ます。
衣類の脱健着患【衣類の脱衣:⑥】
肩までみごろ(服のウエスト)をあげておけば、入居者自身で右手の健側の腕で使って、患側(まひ側)の左腕の服を脱がすことが出来ます。
注意点:出来る事は利用者自身で行っていただくことが「自立支援」にとって重要なことです。
介護技術,更衣介助:服を着させる【脱健着患】方法
衣類の脱健着患【衣類の着衣:①】
服を着させるときは脱健着患の理論により、患側から着ます。
利用者の右手が患側(まひ側)です。介助者は右手を服のみごろ(ウエスト部分)の中に手を入れて袖まで左手でたくし上げ(まくり上げ)ていきます。
衣類の脱健着患【衣類の着衣:②】
注意点:」たくし上げる(まくり上げる際は)場合は、みごろ(ウエスト部分)に手を入れた逆の手で、たくし上げ(まくり上げ)ていきます。
この場合は左手をみごろに手を入れたので、右手でたくし上げていきます。
衣類の脱健着患【衣類の着衣:③】
袖(そで)までたくし上げたら、自分の左手の手のひらと、自分の右手の手のひらを握手し、服を持ち替えます。(左図から右の図へ)
右の手のひらを完全に外に出します。
※動画での「たぐる」とは、たくし上げる(まくり上げる)と同じ意味です
衣類の脱健着患【衣類の着衣:④】
介助者の持ち替えた右手を、利用者の左手(患側)の手のひらを包み込むように握ります。その手を持ちながら、袖を通して介助者の左手で、服を腕の上に広げていきます。
衣類の脱健着患【衣類の着衣:⑤】
利用者の肩まで引き上げます。
衣類の脱健着患【衣類の着衣:⑥】
首の部分を利用者に持っていただいて、介助者は肩から服を着ていただくように、介助します。
衣類の脱健着患【衣類の着衣:⑦】
利用者に顎を引いていただき、利用者は服を持った手を下に引くようにします。
介助者は、頭の後ろから持った服を着させます。
衣類の脱健着患【衣類の着衣:⑧】
最後に健側の左腕を着ていただきます。
介助者は、利用者が服を通しやすいように伸ばして袖の出口を案内します。
衣類の脱健着患【衣類の着衣:⑨】
利用者に、健側の手で、みごろ(ウエスト部分)を下ろしていただきます。
衣類の脱健着患【衣類の着衣:⑩】
最後は必ず、腕の部分服がよじれているので直してあげてください。
以上です。
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※今回の動画は「みんなの介護」様よりお借りしました。
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