こんにちは、特別養護老人ホームの介護福祉士【しまぞー】です。
今日は介護に転職する方に向けて、介護士が利用者に取り組んでいる
「自立支援」について解説します。
この記事を読んで頂ければ、介護初心者の方には今一わかりずらい自立支援の内容を理解することが出来ます。
この自立支援は介護職として利用者に関わる上て、必ずついてくる言葉です。利用者に対して、自立支援を考えた介護を行うという事です。
自立支援の概念とは
第2回未来投資会議(2017.11.10)で定められた概念です。
「要介護状態になった人をもう一度自立状態に引き戻す介護」のことで、介護保険制度の目的「自立支援」の介護のあり方を示したものです。
自立支援には、我々が良く知る身体的な自立支援を含めて、3種類の支援があります。
身体的自立支援・・・衣服の更衣や排泄の介助において自立支援する
精神的自立支援・・・周りの力に頼らず、自分の力だけで物事をこなしていこうと
する気持ちを向上させる。
社会的自立支援・・・買い物の等の社会生活における活動が出来るように支援する
上記の支援で今回は身体的自立支援を中心に少しかみ砕いて説明します。
自立支援を考えない更衣介助
介助者本位の介助、つまり言い方が悪いですが介助者の都合で介助を行う。介助者が介助を早く終わらせるために全ての身体介助を行ってしまいます。
その結果、利用者は自分の体を動かさないために、体の機能が低下してしまう。しかも自分で行う自立心(やる気)が低下してしまいます。
自立支援を考えた介助の取り組み
自立支援:例①【更衣:麻痺者の更衣介助】
右手右足に麻痺がある方へ着替えの介助をする場合、動く左手は動かせる範囲で最大限に使っていただくための介助を行います。
そうすることで、左手の機能の低下を防ぐことができ、介護を受ける方の自立心(やる気)を向上させて完全に介助するこのによる身体の機能低下を防ぐのです。
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自立支援:例②【排泄:おむつ0運動】
多くの特別養護老人ホームで実施されている、日中は「おむつ」ではなく「リハビリパンツ」や「布パンツ」でトイレ誘導し自然排便していただく支援です。
前提として自立支援以前は介護度が高く臥床時間が多い利用者に対して、日中、夜間帯全てにおいておむつ対応です。おむつは、おむつ内で排泄してから交換するわけで、当然「気持ちが悪い」ですよね。
そこで考えられたのがおむつ0運動なわけです。私も経験で分かるのが、どうしたら朝に気持ちよくトイレで便排泄を出来るのか?
そして高齢者に行われている排泄コントロール(下剤を使用した排便の管理)をなるべく行わないようにするためです。
✔ しっかりとした栄養食と食事時間(摂取する)
✔ 水分をしっかりとる
✔ 適度な運動をする
✔ 下剤の使用をなるべく控える
私もこの4つを実施することで、気持ちよく朝にトイレに行って排泄することが出来るようになりました。←私が不摂生な生活を改善してからです
これが認知症や身体の不自由な高齢者方にも同様なアプローチによって、自然排便が自立支援につながります。
私の経験でのおむつ0運動の実際は、介護職として難しい問題です。特別養護老人ホームでの入居者は要介護3以上です。日中も臥床されている方が複数名います。
その利用者をベッドから起こしてトイレ誘導する。立位の支持(介助バーのつかまり立ちが出来ない)が取れない場合は隣のユニットと協力しながら2人対応が多いです。
その場合ヘルプでくる隣のユニットは、見守りがいなくなるリスクがある。
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自立支援:例③【食事:福祉用具の利用】
施設の食事の場面で、利用者の手が不自由になると介助者は介助をするようになります。
しかし自立支援を考えたアプローチでは完全な食事介助の対象者になる前に、自力で食べやすいように福祉用具を使っていただきます。
食事の際、利用者が自力で自分のペースで食べることが重要です。
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自立支援:例④【入浴:個浴の利用】
利用者の入浴介助の自立支援としては、我々が使っている個浴の利用、自宅にある浴槽の事です。
というのも特別養護老人ホームでは、個浴以外に身体不自由な方用に「チェア浴」、「リフト浴」、「ストレッチャー浴」があります。
これらをまとめて機械浴と言い、利用者の容態によって入浴方法を決めています。
もちろん機械浴の中でも、ストレッチャー浴よりはリフト浴の方が座位が取れる分、自立度が高いと言えます。
しかしこれらの機械浴を利用すると、ほぼ介助方法は全介助となります。そのため自立支援での入浴は個浴の利用を考えます。
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自立支援を支える職種
もちろん上記の自立支援の内容は、施設全体、利用者全体に対して行う内容で、私が経験した主たる内容です。
身体的な自立支援は、その機能の向上を目標、目的としています。そして個々人のケアプランに落とし込むため、作業療法士(OT)、理学療法士(PT)、言語聴覚士(ST)のリハビリ職等、医療職をを中心に機能訓練の内容を検討します。
同じような使い方でADL(日常生活動作)とQOL(生活の質)いう言葉があります。自立支援と間違いやすいのですが、少し説明しますと・・・
ADLとは
Activities of Daily Living(エーディーエル)
介護を受ける人が、「どれだけ他者の力を借りずに独立して生活できるか」を示す指標として用いられています。
具体的には、決まった時間の起床、着替え、整髪、洗顔に始まり、食事、排せつ、入浴、外出時の移動(歩行)などがADLに当たります。
QOLとは
Quality of life(クオリティ オブ ライフ)
「生活の質」「生命の質」などと訳され、患者様の身体的な苦痛の軽減、精神的、社会的活動を含めた総合的な活力、生きがい、満足度という意味が含まれます。
✔ まとめると、QOL(生活の質)の向上のためには、ADL(日常生活動作)を訓練し、自立支援に沿った介助をする。とも言えます。
最後に介護に転職・就職を考えている介護職の方へむけて・・・
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